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アメリカ、中国、ヨーロッパに進出するヒント 第2回Apps Café開催しました

アメリカ、中国、ヨーロッパに進出するヒント 第2回Apps Café開催しました
Junko Takaira

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株式会社ソフトニックは2014年3月10日(月)、アプリ開発者を対象としたイベント「Apps Café」を東京都港区のソフトニックオフィスで開催しました。2013年9月の1回目に続き2回目の開催となる今回のテーマは「アメリカ、中国、ヨーロッパ、現地の責任者から直接聞ける、各マーケット展開の上で知っておくべき3つのヒント」で、アプリ開発者を中心に36名の方にご参加いただきました。

イベントはパネルディスカッションと質疑、交流会の三部構成。国内だけでなく広く海外にも進出したいモバイルアプリデベロパーの方が興味を持たれている分野にフォーカスし、各地域の事情について英語と日本語の両方による説明が飛び交う、インターナショナルな場となりました。

ゲストパネリストとしてアドイノベーション 新規事業開発部Appグループ グループマネージャー 箭内実様をお迎えするとともに、ソフトニック側ではバルセロナ本社からVice President Business&Corporate Developmentアレクサンダー・シュワルツ、Senior Vice President B to Bハイメ・ヒメネスの二人、そして米国サンフランシスコからVice President of Innovation &CEO North Americaサンチャゴ・アラーノがパネリストとして参加。ソフトニックジャパン編集長の増田真樹が進行役を務めました。

来年にも日本を抜く勢いの市場規模 中国

箭内氏によると、中国における2013年のアプリビジネス市場規模は1700億円で、2014年は2500億円と見込まれており、来年くらいに日本を抜く可能性もあるとのこと。また、OSはAndroidやiOSのほか、Jail-Breakという中国特有のOSがシェア10%を占めているほか、中国ではパケット定額制がまだ普及しておらず、2G環境も珍しくないなど通信環境がまだ進んでいないため、容量の大きなアプリは難しいことなど、日本とはかなり異なる事情について説明いただきました。

中国市場進出にあたっては「実際に中国に数回足を運んで、空気感をつかむことが大切」と発言され、さらに、日本的なものが受け入れられやすい国として台湾、香港、タイをはじめとする東南アジア、韓国を挙げてくださいました。

約50カ国から成る欧州市場 五大言語市場にまず注力

欧州事情に関しては、弊社シュワルツが、欧州市場規模は北米の約2倍だが、約50カ国から成り立っているため言語も制度も異なり単一の戦略は立てにくいと説明。

欧州進出を考える場合は英語圏、ドイツ語圏、フランス語圏、イタリア語圏、スペイン語圏の五大市場にまず注力することが重要とコメントしました。OSシェアはAndroidが68%、iOSが19%。また欧州に進出したい場合、有料アプリの場合はiOS、マスマーケットを狙いたい場合はAndroidから攻めるのが得策と話しました。

また弊社ヒメネスは、LINEをはじめとするアジア企業が欧州に進出したい場合には、欧州や米国のローカルマーケットのテイストに合ったサービスをつくることができれば収益が見込めるのではないかと述べました。

米国と日本の市場は、いずれも成熟しつつある

米国に関しては弊社アラーノが、市場が成熟しているため、デベロッパーにとっての成長機会は新興国にあると考えていると表明。さらに、ユーザーエンゲージメントにおける課題として、アプリをインストールして使い続けてもらうことやチャートのトップに居続けることなどを挙げたほか、今後はアンドロイドランチャーがトレンドになるのではないかとの考えを明らかにしました。

日本市場に関しては、弊社日本版編集長増田が、日本のアプリ1ダウンロード当たりの平均売上が2013年に米国を抜いて世界1位となったことや、アプリの売上の9割をゲームが占めることなどを説明。LINEのユーザー数3億人突破やソフトバンクとガンホー・オンライン・エンターテイメントによるフィンランドのゲーム開発会社Supercellの買収などを背景にアプリビジネスが成熟化していることに伴う課題として、キャリア決済などのマネタイズモデルの活用やより大きな市場への進出拡大、アプリ開発者の増加と成長を挙げました。

参加者からは端末へのプリインストールでアプリを広める可能性や、欧州の法規制、ソフトニックの今後の方向性などに関する質問が投げかけられ、活発なやりとりが行われました。オフィスのカフェスペースに場を移して行われた交流会では、飲み物やピザ片手に、参加者同士で、またパネリストと参加者との間でより深い情報交換がなされました。

2回目となったApps Caféは、おかげさまで盛況のうちに終了いたしました。ソフトニックは、これからもアプリデベロッパーの方々の交流・情報収集の場としてApps Caféを継続してまいります。今後はストリーミング配信も予定しておりますので、どうぞご期待ください。

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