広告

特集

Music Hack Day Tokyo:アツくてクリエイティブな音楽とテクノロジーの交差点

Music Hack Day Tokyo:アツくてクリエイティブな音楽とテクノロジーの交差点
Christopher Takagi

Christopher Takagi

  • 更新しました:

音楽に特化したハッカソンとしては日本初となる「Music Hack Day Tokyo」が2014年2月22日-23日に東京・原宿の「THE TERMINAL」で開催されました。ハッカソンというとちょっと聞きなれない言葉ですが、どういう意味かというと「ハック(コンピュータプログラムを改造・改良する事)」と「マラソン」を繋げた造語なのです。つまり「24時間以内にサービスを作り上げ、その場でプレゼンする」というハッカソンのルールにしたがい、凄腕のプログラマーが一斉にプログラムしまくるマラソン大会のようなもの。「24時間という枠の中でどこまでできるか」という制限からクリエイティブさやドラマが生まれ、プレゼンで聴衆を最も唸らせたサービスが勝者として表彰されます。

今回の大会には、音楽ストリーミングサービスのSpotify(Music Hack Day スポンサー)を始め、音楽共有サービスのSoundCloudや自動で曲名を判別できるGracenoteなどが名を連ね、これらスポンサー企業などのAPI(ソフトウェアの機能やデータを呼び出して利用する方法)が特別に参加者に公開されました。Music Hack Dayでは、参加者がこれらのAPIを使って「まったく新しい音楽の楽しみ方を可能にするサービス」作りにチャレンジしました。

イベントには約150人のハッカーが参加し、そのほとんどがプロのプログラマーや音楽関係の仕事をしている人たち。参加者はいわゆるオタクっぽい人から、クラブシーンで活躍するミュージシャンまでさまざま。自身や仲間の作った音楽を世に広めるためのサービス開発に挑んだミュージシャンも熱意にあふれていました。

ハッカーでありミュージシャンとしても活躍中のK.A.N.T.A氏

その他にも「音楽フェスをもっと楽しんでもらいたい!」と願うイベントオーガナイザーによる音楽フェス満喫アプリなども発表され、音楽の現場クリエイター目線で作られるアプリやサービスの可能性にも気づかされた週末でした。また、クリエイター側の目線でツールを創ることによって音楽ハッカー文化の発展は、アイドルグループが独占するヒットチャートに代表される日本の閉鎖的な音楽業界に対して大きな変化をもたらす力になりうると改めて感じました。

音楽ハッカー文化の発展によって、より良質な音楽が多くのリスナーに届けられるようになることを願っています。

次の記事では、Music Hack Day Tokyo最終日のプレゼンで発表された熱くてクリエイティブな音楽ハックの中から僕がとくに面白いと感じた作品を紹介します。

Christopher Takagi

Christopher Takagi

Christopher Takagiの最新作

エディトリアルガイドライン