Windows OSにみるスタートボタンの変遷

Windows OSにみるスタートボタンの変遷

初期段階のオペレーティング システムでは、追加オプションのようなものの必要性は検討されませんでした。DOS 環境下での主要なコマンドと言えば、ファイルやプログラムを開いて実行するコマンドのパスを指していました。当時は大きなフロッピーディスクをドライブに挿入し、”dir” “run” といった指示を打ち込むことがプログラムを実行する標準的な方法でした。

その後、グラフィック ユーザーインターフェイス (GUI) の導入により、いつでも簡単に使えるスタート ボタンが登場しました。マイクロソフトは、Windows 95 にスタートボタンを採用して以来、すべてのバージョンのオペレーティングシステムでこのスタートボタンを実装し続けてきました。ところがWindows 8 では、かつての標準仕様であったスタートメニューの存在よりも、ライブ タイルに重点をおいた近代的な UI を採用したことにより、スタート ボタンは実装されなくなりました。

Windows 8.1 ではスタート ボタンが復活しましたが、新しいデザインのためこのボタンの存在に気付かないユーザーも多数いるかもしれません。

Windowsのスタート ボタンは、誕生してから今年で 18 年を迎えます。これを機に、Windows のアイコン機能の進化について振り返ってみたいと思います。


Windows 95

1995 8 24 日、特定のカテゴリーにアクセスできる元祖スタート ボタンが実装されました。必要最低限のドロップダウンメニューに、プログラム、最近開いたドキュメント、コントロール パネルなどの設定といった項目が追加されました。デスクトップ上に膨大なショートカットを作成することなく、プログラムやその他の機能に直接アクセスできる手軽な方法となりました。


Windows 98


Windows 98 へのアップデートに伴い、スタートボタンにはお気に入フォルダーや、クイック起動などの機能が追加されました。


Windows XP


Windows XPでは、Windows オペレーティングシステムが大幅に改造されました。今までと同じくOS のコアな機能を保持しつつ、ユーザーの操作性も大幅に向上しました。マイピクチャやマイミュージックなどのデフォルトのフォルダーにも直接アクセスできる機能や、コントロール パネルへの直リンクなども追加されました。

デフォルトの壁紙 (丘と雲の風景) の評判については、これまのオペレーティング システムに搭載された中でもかなり残念なものといえるかもしれません。当時はこのように最新デスクトップのビジュアル変更にはかなり多くの処理能力が必要でしたが、マイクロソフトはユーザーがデスクトップのカスタマイズをし、あるいはデフォルトのOSテーマを削除できるような機能を提供していました。


Windows Vista


正直なところ、Windows Vista はマイクロソフトが犯した大きな誤りといえるかもしれません。XP と比較すると、Vista は安定性に欠けるだけはなく、マイクロソフトが必要と考えたビジュアル的に優雅なスタイルを取り入れるため、Aero の透過機能を実行するための対応処理能力が必要となり、プログラムの動作が逆に遅くなりました。

マイクロソフトはスタートボタンを文字から Windows ロゴに置き換えました。これに伴い、スタートメニューのオプションも変更され、多くのパワー ユーザーですら必要としないショートカットが追加されました。ただしXP と同様、Vista をカスタマイズしてよりシンプルなユーザーインターフェイスに変更し、Aero を無効化して CPU パワーを消費すること自体は可能でした。


Windows 7


Windows 7 こそ、Vista が目指すべき姿だったのかもしれません。Windows 7 の全体的なUI は、文字よりもタスクバーでの簡素化およびビジュアルに重点をおきました。また、スタートメニューから不必要な線を取り除き、デザインの簡素化が図られました。

新たな検索バーを実装することにより、検索機能が向上しました。この検索バーには、関連ファイル、ソフト、設定などもスキャンする機能が追加されました。


Windows 8


Windows Phone 7 の登場により、Android iOS の競争に、新たなオペレーティングシステムが加わりました。マイクロソフトはライブタイルの導入を図り、Apple が成し遂げたように、オペレーティングシステムの統合を図りました。

Windows 8 は、デスクトップからタブレットまで拡張が可能なクロスプラットフォームのオペレーティング システムです。タッチコントロール向けに設計されており、マウスとキーボード操作については、タッチスクリーンに特化したコマンド操作が導入されたことに伴い、使いづらい点も見受けられました。Windows 8 の問題は、スタートボタンがデスクトップアプリのモダン UI の後ろに隠れていた点です。Windows 7 スタイルのスタートメニューへのショートカットもありましたが、簡単に表示することはできませんでした。

ユーザーがモダン UI を十分に活用できる操作性を優先したとはいえ、マイクロソフトはスタート ボタンへのアクセスを(たとえ隅に隠れていていたとしても) 、慎重に設定する必要がありました。


Windows 8.1


マイクロソフトは、ビルド 2013 でスタート ボタンを復活させることを発表しました。従来通りの機能は実装しませんでしたが、非常に便利な機能が追加されました。モダン UI を経由せずにデスクトップを直接開くようにできる操作など、マイクロソフトがコミュニティでユーザーの意見を傾聴したことが、この改善につながった要因でもあると考えられます。

マイクロソフトは、Apple のように今後の方式を見据えて機能を提供することを考えすぎたのかもしれません。残念ながら、マイクロソフトの製造ラインはアップルが持つ洗練さという点には欠けるため、このようなアイデアは、うまく機能しなかったのかもしれません。

いずれにしても、Windows 8.1 はこのようにして、第 2 世代目となるスタート ボタンの復活を果たしたのでした。

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